小川未明「青い草」駒形美英朗読

小川未明「青い草」駒形美英朗読

12.33 Jun 05, 2018

うさぎいしかのやま ぶなりしかのかわ
ゆめいまもめぐりて わすれがたき故郷ふるさと

みちいそ人々ひとびとなかには、まって、じっとみみをすます青年せいねんがありました。また、おんなひとがありました。そのひとたちは、しまいまでそのうたきとれていました。

こころざしをはたして いつのにかかえらん
やまはあおき故郷ふるさと みずきよ故郷ふるさと

と、父親ちちおやが、うたいわったときに、あちらからも、こちらからも、おあし二人ふたりまえちたのであります。義坊よしぼうひろうのに夢中むちゅうでありました。
やがて、くさしろはなが、うすやみなかにほんのりとわからなくなるころ、あわれな父親ちちおやのたもとにすがりながら、いさんでかえっていく子供こどもがありました。それは義坊よしぼうであります。
しずみがちにある父親ちちおやかって、
「ねえ、おとうちゃん、きょうはよかったね。また、あしたもあんなうたきなさいよ。」と、いったのでありました。

2018年7月24日

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